ABLActivity Based Learning
2015.12.11

スカラー候補生 定例プログラム

ツワモノぞろい

昨年ROCKETで行った「解剖して食す」のプログラムでは烏賊(イカ)を解剖した。ヌルヌルした軟体動物に手をやり叫びながら捌いていた子どもたちの姿がまだ新鮮に記憶から蘇ってくる。あれからちょうど10ヶ月。再び、ROCKETに「解剖して食す」のプログラムがやってきた。今回のターゲットは、カッチカチの殻に身を覆われた甲殻類だ。海の生命体の多様性は実に見事だ。まるで戦闘機のような形をしたウチワエビや、アニメのキャラクターのようなセミエビが勢揃いすると、まるでツワモノの戦士達が並んでいるかのような物騒な風景だ。

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2015年度のスカラー候補生達は、全員男子の強者そろいだ。と思いきや、甲殻類を前に腰がひけてひるんでいるではないか。強者たちが海のツワモノに挑む。そんなことを想定してツワモノを揃えたのに、イメージとはまるで違う光景である。

 

捌くことを想像することと、実際に捌くことは全く違う。予測不可能な微振動を繰り返す甲殻類の恐怖が手を通して伝わってくる。イメージの中にはリアルな固さや温かさ、動きなどはまるでない。手を通して感じる動きは、甲殻類が生きている証。生きている甲殻類の動きを封じることは、目の前の命を絶つということを意味する。食べることはそう容易くはない。食べられてたまるかと言わんばかりに殻のバリケードを全身に張り巡らせた奴らを食べるには、こちらも必死に向き合うしかない。

4_%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%aa%e3%83%86%e3%82%a3%e3%82%92%e8%bf%bd%e6%b1%82%e3%81%99%e3%82%8b固い鎧の下に隠された美しい半透明の身を殻からはがした瞬間、ツワモノは美味しい食べ物に変身する。こんな格闘の末に海のツワモノ達をいただくとき、子どもたちは強者へと変身するエネルギーを得るのかもしれない。なりふり構わず彼らが奮闘してはぎ取った固い殻は、自分の心の殻そのものだったのかもしれない。

未知なものはコワイ。リアルな世界は予測不可能なことばかりだ。だからこそ、挑みがいがある。2015年冬、新たなスカラー候補生達の挑戦が、またROCKETキッチンから始まる。

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