好きなことをやり続けていたら仕事になっていた、それが実現する時代になりました。特にユニークな子どもたちの中には、会社に雇われて決まった仕事をするよりも自分で好きなことをしながら生きていきたいという思いを持っている子が大勢います。ROCKETでは、そんな彼らに対し、「自分で稼げるようになろう!」と激励が投げられます。とはいえ、一人で稼ぐ方法を考え、実現していくのは不安です。
そこで、エンジェル投資家である金子裕さんとともに、子どもたちが自らビジネスについて考え、踏み出していける機会として、25歳以下の若者のチャレンジを後押しする場をつくりました。それが、ビジネスコンペ「MAZERU 2018」です。この場を通して、ROCKETの子ども達をはじめとする志ある若者がビジネスをはじめられるシステムを生み出していきます。
2018年度オープニングムービー/
Created by YAMASHITA HIKARU(2期スカラー候補生)
第一回目となる今年のコンペには、起業を目指す、あるいは既に起業している大学生に混じって、ドラマ制作や古民家再生で小商いをしたいと動き出しているROCKETの子どもたちも参加しました。
教育、環境、オンライン管理システムなど、様々の分野での起業に果敢に挑戦した若者たちの中で、最終審査に残ったのは4組の大学生でした。それぞれの分野で活躍されている起業家、投資家など専門家による指導を受け、それぞれの企画をブラッシュアップして当日のプレゼンテーションに臨みます。
1組目は、株式会社プライミ。「『君』が出てくる社会を創る」というビジョンを掲げ、子どもたちにやる気が生まれる自己肯定感、自己効力感の養成を目指しています。
2組目の株式会社sallyは「プロダクトと対話する新しい組織へ」と題し、クラウドソーシングとしてフリーランスの外部委託の市場に目をつけ、そのマッチングが最適に行われるようにプロダクトを擬人化したチャットボットを作っています。
3組目のGrubinはハエの幼虫である、アメリカミズアブという虫を用いて、アメリカミズアブという虫を用いた小型の食品リサイクル装置「Grubin」を開発し、環境問題に寄与したいというビジョンを持っています。
4組目のDREEは、あらゆる好きな分野の異才の家庭教師と出会える子ども向けの家庭教師プラットフォームをアイディアとして出しました。
若者を応援したいと、会場には企業や官庁にて第一線で活躍されているたくさんの方々が来場して下さいました。心意気のある大人の方々が、個人として、または会社として彼らの事業への改善点や実現性についてアドバイスし、投資したい若者に具体的な支援を約束するという投げ銭システムで会場は大いに盛り上がりました。また、ドローンレーサーの高梨 智樹くんも会場に駆けつけ、圧巻のドローンパフォーマンスを披露してくれました。
強豪揃いの中、最終的にグランプリを勝ち取ったのはアメリカミズアブで世界を変えたいと強く訴えたGrubinでした。川本亮くんを代表とするGrubinの活動は、その後もMAZERUで出会ったビジネス界、アカデミアの大人達からのサポートを受け、広がりを見せていっています。
自分の好きなことでビジネスを作っていくためには、事業計画の完成度以上に人の心を動かしサポーターに応援してもらえることもとても重要なエッセンスになってきます。自分のやりたいことを人に伝えない限り、何も生まれません。批判を恐れるよりも想いをぶつけること、そして何よりもまずやってみる度胸を子ども達が身につけた時、好きなことが仕事へと繋がっていくのではないでしょうか。
子どもたちがビジネスを生み出すチャレンジができ、サポーターたちと出会いながら加速していくためにも、ROCKETでは継続的にビジネススクールを展開していく予定です。大志を抱く若者は、是非トライしてください!